小手鞠るいさんの本、など

曜日の感覚はゼロ。たしかきょうは日曜日ですね。小雨。

小手鞠るいさんの本を三冊続けて読んだら、すべてのお話にアメリカの中にあるナバホ国というインディアンの国が出てきました。アメリカはあまり行きたいと思わなかったけど、ここは行ってみたいかな。

それから、三冊のうち二冊に、死んだ人が書き遺したノート、というのが出てきます。「窓」にでてくるのは、やむなくわかれわかれになった娘にあてたもの、「僕らが望むものは」に出てくるのは、別れた恋人にあてたもので、でもそれを読むのは彼女のことを片思いで好きだった血の繋がらない甥。愛と死はいつもセットだ。

最後に読んだ「瞳の中の幸せ」では、猫が愛そのものだと書いてあった。ストーリーはあまりにうまくハッピーエンドだったので白けたけど、まぁそれは家も猫も男も手に入れた35歳の主人公への嫉妬かもしれない。

家も、猫も、男も、幸せにつながるモノだろうけど、裏返せば、幸せという鎖で自分を縛るもの。と、負け惜しみを言ってみよう。

あ、池澤夏樹の「ワカタケル」は、まだ半分。ワカタケルとは、21代天皇(のちに雄略天皇と呼ばれる)のこと。

今まで古事記も日本書紀も読んだことのない私には、この世界はなじみがない。それにしても、ギリシャ神話といい日本書紀といい、昔、神とされてきた人たちの欲望の深いこと。血なまぐさいこと。自分が天皇になるために邪魔なものは兄でも従兄弟でも殺す。子どもをたくさん産ませるために女はいっぱい所有する。そして超自然の力にかなり頼る(表紙の狐と烏は、ワカタケルを導く)。妻には夢見る力、つまり未来を占う力のあるものが求められ、政治にはその力が欠かせない。女性の役割は大きい。この物語に出てくる天皇たちの血を今の皇室が受け継いでいると思うと不思議。

さて、娯楽読書はそろそろやめて、目標に一ミリ、近づこう!

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